ハラスメントの種類や定義
「ハラスメントについて法改正が行われたと聞いたが、どういった内容なのだろうか。」
「パワハラやモラハラにあたる言葉と指導をどのように区別すればよいのか分からない。」
ハラスメントについて、こうしたお悩みをお持ちの方は決して少なくありません。
このページでは、労働問題に関するさまざまなテーマのなかから、ハラスメントについてご説明いたします。
■3種類のハラスメント
職場で問題となるハラスメントとしては主に3つの種類があります。
パワーハラスメント、セクシュアルハラスメント、マタニティハラスメントの3つです。
①パワーハラスメント
パワーハラスメントは、略称としてパワハラともよばれているハラスメントです。
職場におけるパワーハラスメントの定義とは、職場における優越的な関係を背景とした言動であり、業務上必要かつ相当な範囲を超えたもので、労働者の就業環境が害されるもので。これら要素を全て含むものです。
ここでいう職場には、普段仕事をしている場所以外にも、出張先など業務を行っている場所であれば含まれ、職務や参加者などから勤務時間外の飲み会なども実質的に職務の延長であるとして含まれるケースがあります。
また、優越的な関係には上司と部下という職務上の地位だけではなく、業務上の知識量や役割から部下や同僚が加害者となることもあります。
パワーハラスメントの例としては、身体的・精神的な攻撃のほか、職務上の地位に対して過大な要求あるいは過少な要求をすること、職場の人間関係から意図的に孤立させること、労働者のプライベートについて監視したりすることなどがあります。
②セクシュアルハラスメント
セクシュアルハラスメントは、略称としてセクハラともよばれているハラスメントです。
職場におけるセクシュアルハラスメントの定義とは、職場にて行われる労働者の意に反した性的言動によって、労働者が労働条件の不利益を受けたり、就業環境が害されたりするものです。
セクシュアルハラスメントの例としては、性的な言動を拒否することで不利益を受ける対価型セクシュアルハラスメントや、性的な言動により不快な就業環境となり業務に支障をきたす環境型セクシュアルハラスメントがあります。
③マタニティハラスメント
マタニティハラスメントは妊娠時のハラスメントですが、より広く職場の妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメントのなかの一つと捉えることもできます。
職場の妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメントとは、職場にて行われる、妊娠・出産したことや育児休業・介護休業等の利用に関しての上司・同僚からの言動により、妊娠・出産した労働者や育児休業・介護休業等を申出・取得した労働者の就業環境が害されることをいいます。
なお、育児休業や介護休業等を申出・取得した労働者には、男性と女性両方とも含まれています。
こうしたハラスメントの被害に遭った際には人事部などに相談しましょう。また、社内に相談先がない場合は、弁護士や労働基準監督署に相談することができます。悪質な場合は、会社を訴えることも可能です。
会社は、コンプライアンスの観点からハラスメントの撲滅に注力する必要があります。
弁護士 寺岡幸吉は、社会保険労務士としての経験を活かし、さまざまな労働問題に関する様々なご相談を承ります。
川崎市、横浜市、大田区、品川区など、神奈川県や東京都にお住まいの方のご相談に広くお応えいたします。
職場のハラスメントでお悩みの方は、弁護士 寺岡幸吉までお気軽にご相談下さい。
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