高齢者への経済的虐待

■高齢者への経済的虐待とは
高齢者への経済的虐待とは、高齢者に無断で金銭等を使い込むことや高齢者が金銭等を利用することを理由もなく制限することをいいます。

高齢者は銀行預金等の財産の管理を事実上家族に任せている場合も多いため、そうした状況を利用して勝手に金銭を使ってしまうケースは少なくありません。家族という関係性もあり、これが必ずしも窃盗罪や横領罪に当たるわけではありませんが、本人の望まない利用には慎重になるべきでしょう。

 

高齢者による金銭等の利用を制限することは、無駄遣いや詐欺の防止といった正当な目的で行われる場合もあります。そのため、経済的虐待にあたるか否かは紙一重ともいえます。とはいえ、高齢者にも自由にお金を使う自由がありますから、過度な干渉にならないよう注意が必要です。

 

■経済的虐待への対処法
経済的虐待への対処法としては、成年後見制度を活用するという方法があります。

 

成年後見制度を利用すれば、財産管理を行う後見人等が選任され、これを裁判所や後見監督人がチェックすることとなるので、家族による使い込み等にも気づきやすくなります。また、裁判所が本人の判断能力を確認することとなるので、過度な権利制約を避けることができます。

 

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